藤 原 英 之 氏
所属:日鉄トピーブリッジ(株)

授章理由

 藤原英之氏は、昭和63年にトピー工業(株)に入社し、今日まで鋼橋の設計、工事計画、現場施工管理、技術研究開発、技術提案等の広範囲の分野の業務に従事してこられました。
 設計の業績としては、首都高速1号羽田線 羽田(平面旋回式)可動橋を担当し、可動方式を含む構造形式の選定から構造設計、そして一般橋には無い機構やその制御に関する検討を行い、構造に反映させました。
 工事計画、現場施工管理の業績としては、橋長(アーチ支間)303m(195m)となる上路アーチ橋のタイバック式カンチレバー工法や道路・線路を跨ぐ高架橋の手延べ送出し工法など、難易度の高い架設工事に従事し、施工管理・安全管理の技術レベルの向上を図りました。また、監理技術者として従事し、多径間主桁の一括横取り時の制御システムを導入した仙台東部道路の上部工工事では、東北地方整備局から国土建設週間における局長表彰を受けるなど高評価を得ています。
 技術研究開発の業績としては、鋼製橋脚アンカー部の地震時挙動に関する研究を行い、鋼・コンクリート複合構造としての鋼製橋脚アンカー部の力学挙動の解明に多大に貢献しました。その成果は、兵庫県南部地震後のアンカー部の耐震設計法の検討において、首都高速道路公団をはじめ広く活用されるとともに、土木学会賞田中賞(論文賞)を受賞するなどの評価を得ています。また、首都高速道路公団の鋼製橋脚アンカー部の合理化構造の開発に携わり、大型試験体による検証実験の主任研究員としてし、実験の立案からデータ解析まで行い、コスト縮減に寄与する現在の標準形式の具体化に貢献されました。さらに近年は、腐食鋼材のじん性評価手法に関する論文発表をおこなうなど、鋼橋技術の向上に努めています。
 また、学協会活動においても、日本橋梁建設協会、日本鋼構造協会や鋼橋技術研究会の部会活動などにも数多く参加した経験を有し、テキスト"鋼道路橋計画の手引き"やテクニカルレポート"耐候性橋梁の適用性評価と予防保全"の発刊に携わり、鋼橋発展のために尽力を果たしておられます。
 以上のように、鋼橋の建設に関する多彩かつ顕著な貢献が評価され、藤原英之氏はブリッジエンジニアメダルを授章するにふさわしいと認められました。


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