柳 沼 安 俊 氏
所属:(株)東京鐵骨橋梁

授章理由

 柳沼安俊氏は、昭和63年に(株)東京鐵骨橋梁に入社し、その後22年にわたり、設計技術、生産技術、非破壊検査技術、維持管理技術などの橋梁技術に携わっています。
 非破壊検査技術の業績としては、明石海峡大橋・主構トラスの自動超音波検査装置の開発、首都高速・鋼製橋脚隅角部の超音波垂直探傷装置の開発が特筆されます。また、超音波探傷試験資格の3種を取得するとともに、超音波探傷技術に関する数多くの論文発表を行うなど、現在も検査技術の更なる向上に務めています。
 生産技術の業績としては、鉄道橋の主桁全断面現場溶接部に対するZ継手の適用性の検討が挙げられます。この検討は、その後のZ継手の実用化に大きく寄与しています.また、鋼製橋脚の疲労き裂対策を目的として首都高速道路技術センターに出向した際は、現場調査、補修・補強法の立案などを行う特別チームの中心メンバーとして活躍しました。
 学協会においては、土木学会を中心に活躍しています。2008年に出版された「高力ボルト摩擦接合継手の設計・施工・維持管理指針(案)」においては、それまで明確ではなかった維持管理基準を体系立ててわかりやく整理しています。現在も、鋼構造委員会の幹事、「鋼床版の疲労」改定小委員会と鋼構造物の連結に関する検討小委員会の委員を務めています。また、年次学術講演会の座長としても活躍しています。さらには、土木研究所との鋼床版の疲労き裂の補修・補強に関する共同研究も積極的に進めています。このように、自己の属する組織にとらわれことなく、鋼橋に関する技術の向上に向けた活動を続けています。
 現在は、(株)東京鐵骨橋梁の技術研究所の課長として、生産技術向上と試験研究を推進するとともに、首都高速道路技術センターにも席を置き、橋梁技術、特に維持管理技術に関する研鑽を積んでいます。
 以上のような鋼橋の建設および維持管理に関する多大な貢献、また橋梁技術向上に対する真摯な姿勢が評価され、柳沼安俊氏はブリッジエンジニアメダルを授章するにふさわしいと認められました。


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