「鋼橋」についてだいたいわかってくれたかな?
「鋼橋」は長い歴史のなかで生まれてきた、とても信頼性の高い橋なんだ。
もちろんこれからも、どんどん改良されていくし、今ではまだ夢とされている橋でもできちゃうのかもしれないぞ。


 次世代のプロジェクト

橋は私たちの生活になくてはならないものです。たくさんあった方が生活には便利ですが、費用がかかることですから、どこに橋を造るかは国や県、市町村といった役所の道路計画に沿って決められます。わが国の道路計画は、従来は東京や大阪といった大都会を中心に太平洋岸の都市を結んでいくような計画でしたが、最近では地方を重点的に考えるように変わってきました。 また、わが国には、高齢化社会、環境問題、財政難、等々の社会的に大きな問題が山積みになっています。こういったことに対応していくためには、これからの橋は、より強く、より便利で、より美しく、より人に優しく、より長持ちし、より安く、より安全なものでなければならないと考えられています。そして、それを実現するためには、橋の材料や構造、設計や製作などといった技術的なことや、建設資金の調達、完成後の運用維持管理といった面での新しい発想が必要となります。 さて、そういった新しい発想を実現させようとしている超ビッグな構想の例として以下のようなものがあります。
■海峡横断道路プロジェクト
図1「第11次道路整備5ヶ年計画」(98年6月/建設省道路局)より

■津軽海峡横断橋

図2 津軽海峡横断橋予想図
「津軽海峡からのメッセージ」
(96年6月/本州・北海道架橋を考える会)より

■北海道・サハリン・大陸架橋構想
(98年3月8日/北海道新聞)

当然これらの構想は、“鋼”の橋ということになりますが、新しい発想の下で、現状の技術レベルかその延長線上で実現可能とされています。実現すれば、九州から、四国、本州、北海道、そしてサハリンを経てロシア大陸まで陸路で結ばれるということになりますが、それまでには気の遠くなるような時間と手間がかかるものと思われます。特に、建設にかかる費用の問題は最大の難問であり、現在の橋の半分のコストで建設できないか、現在色々と研究されています。

 夢 の 橋

100年前には考えもつかなかったようなことが次々と実現されています。エレクトロニクス、バイオテクノロジ、コンピュータ、通信技術.....、そして2,000mをひとまたぎするような橋。 さて、これから100年後にはどんな橋が実現しているのでしょうか? 以下に技術者の夢として公表されたもののいくつかをご紹介します。

■3,000mを越える橋

橋梁技術者の夢であった明石海峡大橋も完成し、2,000mをひとまたぎするのはもはや夢ではありません。次の目標は3,000mです。海外には、この規模の計画がありますがまだまだ多くの課題が残されています。しかしながら、技術者は常に果敢に目標に向かって努力し、いずれは実現されることでしょう。

図3 中央径間3,300mの
メッシナ海峡連絡橋完成予想図
(日経コンストラクション、
1993年4月9日号p76)より

■多機能型の橋

単に道路や鉄道を通すだけでなく、橋そのものがビルや住居であったり、交通・流通の拠点となるような橋です。橋の上には車のターミナルや鉄道の駅やヘリポートがあり、また橋脚は船着き場も兼ねていて、人や物資の目的に応じて最適な輸送方法が取られます。

図4 「多目的橋梁」
(第2回荒川マイリバーコンテスト入賞作品、1997年)より

■水中に浮く橋

長い橋を架けるときには、自分自身の重さにどう耐えるかが問題になりますが、橋桁をチューブにして道路や鉄道はその中を通し、そのまま水中に入れてしまえば水の浮力が働いて自重の問題はなくなります。また、台風や地震の問題も小さくなるでしょう。そんなことから、色々なところで実際に研究が進められています。

図5「水中浮体橋梁の例」
(N SFT Co. ASのホームページ、http://www.nsft.no/)より

■空中に浮く橋

長い橋を架けるときには、自分自身の重さを支えるために途中に橋脚が必要となります。しかし、海峡横断のように水深が大きいときには、橋脚をつくるのも大変になります。そこで、橋桁自身を気球のようにして浮かせてしまおうという発想です。

図6「バルーンブリッジ」
(夢ロード21入賞作品、1990年)より