大きな地震が大きな被害をもたらすことは、ボクたちもよく知っているよね。
地震がおきるとなぜ建物がこわれたりするんだろう。その理由を考えながら、「鋼橋」の地震対策を紹介するよ。

 地震から鋼橋を守る

みなさんも普段電車やバスに乗っているとき、その電車やバスが急発進してよろけたり、逆に、急ブレーキをかけられて、転びそうになった経験が何度かあるでしょう。このとき、みなさんは何か強い力で突き飛ばされたような衝撃を感じたのではないでしょうか。このときみなさんが感じた力は慣性力と呼ばれるもので、この力は重さの重い物程大きく働くという性質を持っています。(図1)

これと同じように、地震のときには地面がいろいろな方向に急激に動くので、その地面 の上に建っている家や橋にもやはり慣性力が働きます。大きな地震ほど家や橋が受ける慣性力も大きくなりますから、大きな地震がくるとその力に耐えられない家や橋は壊れてしまいます。

図1 慣性力の働き

橋はわたしたちの生活になくてはならないものですから、橋を作る場合地震から鋼橋を守るには、わたしたちが普段経験しているような小さい地震ではもちろんのこと、阪神・淡路大震災や関東大震災のような大きな地震がきても橋が落ちたり、二度と使えなくなってしまうような大きな被害を受けず、少し修理しただけで今までどおりに安心して使える安全な橋を作らなければなりません。

鋼橋の材料である鋼は、軽くて強いという性質を持っていますから、もともと鋼橋は地震には強い(軽いから受ける慣性力が小さい)のですが、さらに安全性を高めるために、桁と橋脚の間や桁と桁の間にクッションの役割をはたすゴムなどをいれて地震の衝撃を弱めるといった工夫もしています。(図2)

図2 ゴムを使用した例

また、日本には橋を作る場合に守らなくてはならない国が定めた基準があり、この基準には例え阪神・淡路大震災や関東大震災のような大きな地震がきても橋が重大な被害を受けないようにさまざまな厳しい条件が設定されています。古くなったり、強度が落ちてきたような橋には補強や改良工事も行います。今まで述べてきたように、さまざまな対策によって鋼橋は地震から守られ、大きな地震でも耐えられるように作られているのです。